待ち呼・放棄呼が発生
お客様から電話が入ると待機中のオペレーターに順次転送されますが、オペレーターがすべて応対中になり待機者がいなくなると、次の待機者が出るまでの間はお客様を電話口でお待たせすること(待ち呼)となります。オペレーターにつながらないまま呼び出しから90秒が経過すると留守番電話に切り替わり、お客様にメッセージを吹き込んでいただくことになりますが、留守番電話に切り替わる前にお客様側から通話を切断されてしまうこと(放棄呼)もありました。
この「待ち呼」や「放棄呼」は一時的に入電が集中するタイミングや、人員数の少ない早朝・深夜の時間帯で発生することが多く、適宜人員を確保したり、予測が困難な状況においては、人に依存しない(人の代わりになる)受付体制の構築が求められるようになりました。
折り返しまでに確認の手間と時間を要していた
留守番電話に録音された案件は、オペレーターが内容を確認し、CRMに登録された情報からお客様を特定して折り返し対応を行っています。留守番電話を聞いてから架電できる状態になるまでに平均で約3分の時間を要しており、特に人員数の少ない時間帯においてはその作業に対応者が削られ、さらなるコールパフォーマンスの悪化を招いていました。 限られた人員数の中でより効率的に受付をする必要性が高まり、「人的・時間的ロス」の解消と「待ち呼・放棄呼」を改善するため、自動応答による受付の仕組みづくりを検討することになりました。
自由度が高い割に使いやすく、コストも魅力的
こうした課題を抱える中で、「AmiVoice ISR Studio」の存在を知り、トライアルを実施しました。音声認識の精度が非常に高く、応対を自動化するためのシナリオも柔軟に作成できる点が魅力でした。UIも直感的で使いやすく、他社サービスと比較しても初期費用・月額費用ともに抑えられることから、導入を決定しました。

つながるまでの時間が短縮され、「待ち呼」の発生を抑制
導入後の効果は明確に数字に表れています。導入前後の3ヶ月間を比較すると、平均応答時間(繋がるまでの時間)が12.6秒から5.6秒に短縮されました。電話口で長時間お待たせすることによる「待ち呼」の発生を抑えることができており、より多くのお客様に安定したサービスを提供できるようになりました。
音声のテキスト化により、折り返しまでの時間を短縮
さらに、留守番電話に吹き込む場合と自動応答による受付の場合とを比較すると、お客様が電話をしてから受付完了までの時間も平均で約10秒短縮されました。また自動応答では吹き込まれた内容がすべてテキスト化されてCRM上に案件として記録されるため留守番電話のように録音を再生して聴く必要がなく、オペレーターが折り返しを行うまでの時間も短縮され、全体の対応スピードが向上しました。
顧客対応の質が向上、今後さらなる効率化へ
現在は発話された電話番号をもとにCRMの顧客情報に登録されている電話番号と照合して自動で顧客の特定を行っていますが、将来的には発信者番号や顧客IDなど発話された電話番号以外からも顧客特定できるような仕組みの構築や、AIとの連携による自動での回答提案などさらなる業務効率化に取り組んでいきたいと考えています。
ご担当者様

東京CSC第二グループ
課長 小笠原 真也 様、SV 浅原 翔 様